基本理念・シンボルマークについて
財団法人兵庫県高等学校教育振興会設立趣意書
今我が国は、経済の停滞や少子高齢化の進展により社会全体の活力が低下し、先行きの不透明感が漂うとともに、都市化や過疎化、価値観やライフスタイルの多様化や流動化により、地域社会のつながりや支え合い、セーフティネットの機能が低下している状況にある。
また、経済格差の進行が、子どもたちの教育やその後の就業状況を通じてさらなる格差の再生産・固定化を引き起こすなど、負の連鎖が懸念されている。
こうした危機的状況を乗り越え、我が国が持続的発展を遂げるためには、一人一人の自立した個人が多様な個性・能力を生かし、他者と協働しながら、次世代の社会を創造していくことが求められる。
人づくり、すなわち「教育」こそが、個性・能力を開花させ人生を豊かにするとともに、社会全体の発展を実現させる基盤であり、未来への必要不可欠な投資である。
とりわけ、中学校卒業者の98%が学ぶ高等学校教育の段階は、進学や就職といったそれぞれの人生の岐路に立って、葛藤の中で自我の確立と人間性を豊かに育む重要な時期である。学ぶ意欲と能力のある生徒が経済的理由により修学等を断念することなく、安心して勉学に励む環境を整えるため、教育費の負担を軽減し、高等学校教育を受ける機会を保障することが、これまで以上に重要となっている。
このような状況を踏まえ、高等学校教育のさらなる振興を図るため、社団法人兵庫県高等学校教育振興会を改組し、社団法人兵庫県高等学校教育振興会及び私立中学高等学校連合会の拠出金により、新たに財団法人を設立することとする。
本財団は、学びのセーフネットとして、社団法人兵庫県高等学校教育振興会から引き継いだ奨学資金貸与事業等を行うことにより高等学校等の生徒の修学を奨励するとともに、高校生の海外留学など、新たな教育ニーズに柔軟に対応することによりグローバルに活躍できる人材の育成を図る。
これらを通じて、社会の各分野を牽引するリーダーや未来への飛躍を実現できる人材を育成し、「元気な兵庫」を実現するための原動力となる人づくりに寄与しようとするものである。
平成24年10月4日
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設立者 |
社団法人兵庫県高等学校教育振興会理事長 山本 一誠 |
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兵庫県私立中学高等学校連合会代表者理事長 西門 義博 |
シンボルマークについて
高校生が無限の可能性を秘めた種から芽を出し、大地に根をおろしながら、天に向かって伸びる姿を若葉のモチーフで表現しています。アルファベットの“h”は、Hyogo(兵庫県)とHigh School(高等学校)の頭文字を意味しています。
その姿は兵庫県高等学校教育振興会の理念と活動の姿勢を表現しています。